にふじのブログ

わたしの「根っこ」

私の最初の記憶

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私の一番最初の記憶は一つ上の兄と自宅の階段に座っていたことです。

 

二人でただじっと座っていました。

 

階段の隣には両親の部屋があって、そこからは毎晩父の怒鳴り声と母の叫び声が聞こえていました。

 

ものを投げる音や叩く音、体が壁にぶつかったような振動が家中に響いていました。

 

いつも

 

「まだ終わらないのかなぁ…」

 

なんて思っていました。

 

あまりにも長い時はこっそり様子を見たこともありました。

 

父親が母親の髪の毛を掴んで殴っているのを見て

 

「あぁ、今日は長いかもな」

 

 

これが私にとっての日常でした。

 

そのことを特に疑問に思うこともありませんでした。

 

いつからそうだったのかは分かりませんが、少なくとも私が物心ついた時にはこんな調子でした。

 

ただ、両親はどんなに喧嘩をしても私たち兄妹に手を上げることはありませんでした。

 

毎日食事も出ていたし、学校にも行っていました。

 

だけど家族としての会話はありませんでした。

 

たぶん他所の家庭では団らんの時間というものがあると思うんですが、その時間はいつだって喧嘩が始まる時でした。

 

何がきっかけだったのかは全く覚えていません。

 

気がついた時にはいつも父の灰皿が飛んでいました。

 

こんなふうに急に始まるので、私たち兄妹は別の場所へ移動するだけでした。