にふじのブログ

わたしの「根っこ」

母が諦めたもの

草むらに咲く花

 

母は無関心な人でした。

 

だけど毎日食事は作ってくれていたし、幼稚園の送り迎えもしてくれていました。

 

家は裕福ではなかったのでパートで働きにも出ていました。

 

父は王様なので当然、家事育児に参加はしません。

 

そして毎晩の激しい喧嘩で、それ以上はできなかったんだと思います。

 

 

普通は学校でこういうことがあったとか、学校の友達とこんなことをしたというような会話があるのかもしれないが、そういったことは一切ありませんでした。

 

母も聞かなかったし、私も話しません。

 

 

成績表を見せても判を押すだけです。

 

中身は「もっと頑張りましょう」ばかりだったけれど何も言われることはありませんでした。

 

怒ることもしないし、褒めることもしないし、ただ毎日をこなしているという印象でした。

 

 

ただ、兄に対してだけは熱心でした。

 

小学校2年生の時だったと思いますが、一緒に九九の勉強をしていました。

 

自宅の階段を使って一の段を全部言えたら一段上がる、を繰り返して一番上の段まで登るまでがゴールでした。

 

その様子を見て、私も兄と同じ歳になったら一緒にするんだろうな、とぼんやり思っていました。

 

 

ですが私とする事はありませんでした。

 

私も理由は聞きませんでした。

 

今ならなんとなくわかります。

 

人間1日でできる量は限られています。

 

何かを諦めないと疲れて参ってしまうのは自分自身です。